ROV

ROV(水中ドローン)を用いた作業性向上の取組み

現場の課題解決に役立つヒントやポイントを、当社の過去の経験・知見や事例を交えてご紹介します。

2024年7月25日公開

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近年、ROVの技術開発が進み、日本では小型や中型のオブザベーションクラスのROVが普及し、市場に広がりを見せております。また、このROVは、単に水中をカメラで「見る」ことにとどまらず、水中で軽微な作業を行うなど「働く」ニーズも高まっており、今後、技術の進歩や社会の変化に伴い、ROVの普及がますます進むことが予想されます。

本ページでは、ROV(水中ドローン)を用いた作業性向上に関する活用事例をご紹介します。ROVや水中ドローンに興味をお持ちの方にとって、役に立つ情報を提供できれば幸いです。ご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください。


なお、このソリューションに関する当社の製品・サービスは、文末の「JOHNANソリューション」欄に掲載しております。>詳しくはこちら





多様化する「見る」ROVから「働く」ROVへの回帰

(1)ROVの概歴

「ROV(Remotely Operated Vehicle)」は、1950年代にアメリカNOAAの研究者が初めて使った言葉と言われています。『海洋開発工学概論 海洋開発技術編(改訂第2版)』によれば、1953年のCURV1(Cable-controlled Underwater Recovery Vehicle)でカメラとマニピュレータが搭載され、1960年代以降に魚雷回収や海中資源探索で実用化されました。主に研究分野ではWorking-calssと呼ばれる大型ROVが主流となり、民間分野では小型のObservation-classが主流となっています。

近年、技術開発が進み、日本においては小型や中型のオブザベーションクラスのROVが普及し、市場に広がりを見せております。この小型ROVでも単にカメラで「見る」だけではなく、水中で軽微な作業をする「働く」というニーズも高まっています。

ROVは、目的に合った多様なオプション製品を搭載することで、きめ細やかに「働く」ニーズにお応えします。実際に、オプション品を搭載したROVの作業内容について、ご紹介します。

(2)ROVの作業内容

●マニピュレータを搭載したROV

ROVにアームとグリッパーで構成されたマニピュレータを搭載することで、物を掴むことができます。中には回転機構を搭載することで、金属ブラシや切断カッターを搭載することで、清掃や切断が可能になります。


●専用治具を搭載したROV

ROVの下部等にスキッドを搭載することで、開発した治具を設置することが可能です。ただし、ROVには水中可搬重量(ペイロード)が決まっていますので、その範囲で搭載できる専用治具を選択、または開発する必要があります。

ROVによる具体的な事例紹介

(1)切断グリッパーの搭載

マニピュレータの先端に切断グリッパーを装着することでロープなどの柔らかなものを切断することができます。

(例)ロープ切断の場合、 切断グリッパーの間にロープを入れて、グリッパーの開閉機構を利用して切断します。(動画で紹介します)

事例紹介 切断グリッパーによるロープカット


(2)金属ブラシの搭載

水中構造物の壁面に付着した藻や汚れ、貝等を除去します。ROVの回転機構のあるマニピュレータを搭載して使用します。(動画で紹介します)

事例紹介 金属ブラシによる壁面清掃


(3)高圧洗浄機の搭載

水中構造物や船底の付着物を洗浄する際に利用します。ROVの下にスキッドを搭載し、高圧洗浄機を設置します。

事例紹介 高圧洗浄の搭載(開発)




JOHNANソリューション

当社のMOGOOLシリーズは、外部給電により、高い推進力を発揮することが特長です。特に作業のためにオプションを搭載した場合は水中可搬重量を考慮する必要があります。MOGOOLシリーズでは水中可搬重量を大きく取ることができ、ラインナップが豊富にあるため適した機種を選ぶことも可能です。当社はものづくりの会社として専用治具の開発も承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

お気軽にご相談ください

当社の利用機種のご紹介

(1)MOGOOL-PRO P3000-A

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サイズ(mm):H697×W484×D475
重量(Kg):36
ケーブル長(m):200,300
最大深度(m):300
最大速度(静止水中,Kn):2.5
水中可搬重量(Kg):5.5

特徴

  • P3000-Aは、高い推進力かつコスパが良いオススメのモデルです。パワフルな機体のため、ダム、湖沼、港湾、内海はもちろんのこと、外海でもご利用いただくことが可能です。

  • 給電式の200V電源に対応しており、水中可搬重量が5.5kgあるため、様々なマニピュレータやソナーを搭載することが可能です。

(2)MOGOOL-PRO P14000-ⅡA

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サイズ(mm):H1070×W720×D569
重量(Kg):120
ケーブル長(m):200,300,400
最大深度(m):300
最大速度(静止水中,Kn):3.0
水中可搬重量(Kg):10.5

特徴

  • MOGOOL-PROの中でも、P14000シリーズは水中可搬重量が大きく取ることができ、様々なオプションを搭載することができます。
  • 例えば、掲載しているP14000-ⅡAでは10.5㎏、最も大きいP14000-ⅢAでは70㎏となっています。

(3)上記機種や他の機種について

当社のROV「MOGOOLシリーズ」の製品紹介ページをご覧ください。

製品紹介

おすすめのオプション品について

皆様の作業課題に応じて、豊富なオプションをご用意しております。その一例をご紹介します。他にも様々なご要望にお応えするオプションを多数ご用意しております。お気軽にお問い合わせ下さい。

(1)単軸マニピュレータ

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(2)二軸マニピュレータ

開閉と回転の二軸マニピュレータです。回転軸が増えるため、前方方向の部材を掴むことが可能です。

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    (3)五軸マニピュレータ

    五輪マニュピュレーターは、開閉、回転、上下等5つの軸があり、人の腕のように動きます。コントローラーもマニュピュレーターの形をしており、直観的な操作が可能です。

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    アフターサービスについて

    MOGOOLシリーズのメンテナンスや修理は、当社の京都にて随時対応しておりますので、安心してご利用いただけます。ご不明な点やご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。

    アフターサービス


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    ROV「MOGOOLシリーズ」は、様々な業界分野における「調査・点検・検査・環境保全」など、
    皆様の業務課題に応じたソリューションをご提案しております。

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    ROV「MOGOOLシリーズ」は、稼動時間の制約なく、最大深度1,000mまで潜水可能!
    多様な用途にお応えします。

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    ROV「MOGOOLシリーズ」は、水中土木業(海洋・港湾・河川・湖ほか)の様々な作業課題を解決します。


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