ROV

ROVソリューション(ROVの投下・揚収)

現場の課題解決に役立つヒントやポイントを、当社の過去の経験・知見や事例を交えてご紹介します。


ROVの投下・揚収ROVの投下・揚収は、安全かつ適切に行うことが重要です。本ページでは、ROVの投下・揚収の基本手順や注意点をわかりやすく解説します。作業前の準備、安全確認、適切な機材の使用、作業者の健康管理など、安全で効率的な運用のためのポイントをまとめています。ROVの安全管理にぜひ参考にしてください。

「ROVソリューション」は、ROVや水中ドローンに興味を持つ皆様に役立つ情報をお届けいたします。質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください。



なお、このソリューションに関する当社の製品・サービスは、文末の「JOHNANソリューション」欄に掲載しております。>詳しくはこちら

ROV(水中ドローン)の投下・揚収方法について

人力で投下・揚収することが難しい重さのROVの場合、安全かつ効率的な投下・揚収方法を理解しなければ、機材損傷や作業遅延につながります。本ページでは、投下・揚収に関する基本手順や注意点等を簡単にご紹介します。


1. ROVの投下方法

1.1 事前準備
はじめに、事前に天候や海象条件を確認し、作業環境を安全に整えることが大切です。ケーブルやウインチが正常に機能するかどうかを点検し、作業に支障がないことを確認します。人力のみで投下する場合は事前にストレッチをします。


1.2 ROVの水面投下
クレーン等を利用し、ROVを水面へ投下します。投下時はROVの電源をOFFにしてスラスタの意図せぬ稼働などで手指の怪我を防止してください。
また、腰に負荷のかかるような動きを避けることで、安定した投下ができます。特に重量物を扱う場合は、一人で行わず、複数人で作業を分担して、安全な作業を確保します。その後、水中の動作を開始します。


2.ROVの揚収方法

2.1 事前準備
揚収前にクレーンやウインチの動作確認を行い、機体の異常がないかチェックします。


2.2 ROVの浮上・回収
ROVをゆっくりと浮上させ、水面に到達したら船上または陸上へ引き上げます。揚収時もROVの電源をOFFにしてスラスタの意図せぬ稼働などで手指の怪我を防止してください。
この際、周囲の人に機材が接触しないように確認し、無理な姿勢を取らないよう注意します。


3.投下・揚収時の注意点

ROVの投下・揚収時には、いくつかの重要なポイントに留意する必要があります。

3.1 気象予報の事前確認
天候や海象条件を考慮し、波が高い場合には作業の難易度が上がるため、事前に気象予報を確認し適切なタイミングで作業を行うことを推奨します。

3.2 関係者の意思疎通方法の確認
作業の円滑化には、オペレーター、その他作業員、船舶オペレーターの連携が不可欠です。無線やハンドシグナルを活用し、正確な意思疎通を図ります。

3.3 投下・揚収機材の定期点検
機材の定期点検は欠かせません。ウインチやクレーン、テザーの異常を早期に発見して対応することで、作業の安全性を確保できます。

3.4 腰痛予防対策

① 正しい姿勢による作業
持ち上げ動作では、腰への負担を軽減することを意識することが大切です。補助機器を活用することで、無理な動きを防ぎ、安全に作業を進めることができます。

厚生労働省によれば、「常時人⼒のみにより取り扱う重量は、満18歳以上の男性の場合、体重のおおむね40%以下、⼥性は24%以下」とされています。

重量物取扱いや運転業務による腰痛を予防しましょう」(厚生労働省)

② 適度な休憩
長時間の作業を避け、適度な休憩を取ることで、身体への負担を軽減することも重要です。

③ 作業環境の整備
作業環境を整えるために、滑りにくい床や適切な照明を確保し、転倒などの事故を防ぎます。

④ ストレッチの推奨
作業前や休憩時にストレッチを取り入れることで、筋肉をほぐし、腰への負担を軽減できます。


4.投下・揚収装置のご紹介(MOGOOLシリーズの事例)

ROVを人力で投下・揚収することは安全面や事故のリスクが高まります。そこで、当社のMOGOOLシリーズには、人力に頼らない方法でROVを投下・揚収できる装置があります。

4.1 投下揚収装置ロックラッチ
ロックラッチはROVの本体にはめ込み機構を搭載し、ケーブルにはめ込み機構と接続するリフトポイントを搭載します。その結果、ユニックなどでROVを投下した際にはROVがぶら下がっている状態に、水面に投下した際にはリフトポイントがはめ込み機構から外れて、自由にROVが動くことができます。揚収時ははめ込み機構とリフトポイントを接続し、そのままROVを持ちあげることが可能です。当社にデモ機がありますので、ぜひお問い合わせください。


4.2 TMSとLARS


① TMS (Tether Management System)
ROVの運用では、TMSを利用して操作性が向上します。TMSはROVの動きに応じてテザーケーブルの送り出しや巻き取りを行う装置です。船上からTMSを水中に投下して運用します。このシステムを利用することで、水流によるケーブル抵抗の影響を最小限に抑えることができます。特に潮流が速い海域では、TMSの導入は推奨されます。


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② LARS (Launch And Recovery System)

ROVの投下・揚収ROVの投下・揚収には、LARSを利用します。LARSはROVの投下揚収を行うための艤装で、Aフレームクレーン、油圧パワーユニット、コントロールユニットで構成されています。このシステムを利用することによって、ROVの昇降作業を制御して、船の甲板や水面に安全に着地させることができます。LARSがない場合は、クレーンを使用することで代替運用も可能です。




5.JOHNANソリューション

当社のMOGOOLシリーズは外部給電により、高い推進力を発揮することが特長です。最大深度150mから1,000mまでのモデルを有しているため、様々な水域・海域で調査することができます。当社はものづくりの会社として専用治具の開発も承っております。ROVを実証試験にご利用いただくことも可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

5.1 当社の利用機種

① MOGOOL M6

M6_set.png

サイズ(mm):H485×W380×D290
重量(Kg):15
ケーブル長(m):100,150,200
最大深度(m):150
最大速度(静止水中,Kn):3.0
水中可搬重量(Kg):2.0

● MOGOOL M6は、軽くて取り回しが楽なエントリーモデルとなります。前進推進力15kgfにも関わらず、重さ15㎏と持ち運びが便利なモデルとなります。湖沼や内海などの流れの少ない水域で利用することができます。

● 給電式で100V電源対応のため、家庭用コンセントか発電機をご用意いただき、 電力が流れている間、ご利用することが可能です。

●オプションは、スケーラーやソナー、水質センサー等、海洋環境を測定するためのツールが揃っています。


② MOGOOL-PRO P3000-A

サイズ(mm):H697×W484×D475
重量(Kg):36.0
ケーブル長(m):200.300
最大深度(m):300
最大速度(静止水中,Kn):2.5
水中可搬重量(Kg):5.5

● P3000-Aは、高い推進力かつコスパが良いオススメのモデルです。パワフルな機体のため、ダム、湖沼、港湾、内海はもちろんのこと、外海でもご利用いただくことが可能です。

● 給電式の200V電源に対応しているため、水中可搬重量が5.5kgあるため、様々なマニピュレータやソナーを搭載することが可能です。


③上記機種や他の機種につきましては、下記の製品紹介をご覧ください。

製品紹介


5.2 アフターサービスについて
メンテナンスや修理は京都の本社で実施しておりますので、安心してご利用いただけます。
ご不明な点やご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。

アフターサービス


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